哲学者になる

日本で研究をしているとき、「哲学者〇〇の研究者」として論文を書けばよかった。でも、ウィーンでは、「哲学者〇〇の研究者」だけではなく、自身も「哲学者」となって論文が書けないと駄目なようだ。このことに気付くのに五年かかった。日本で書いていたようなスタイルで引用をしていたら、自分では引用だらけのつもりでないのに、それでも「引用が多いからもっと自分の言葉で書くように」言われる。それがどういうことなのか、ずっと分からなかったが、たぶん、博士論文では研究者であるだけでなくて、小さな哲学者になれないといけなかったんだと思う。